毎年6月頃になると、三浦半島でも青物の回遊があり、短い期間ながらも良型を狙える時期でもある。
毎年恒例のこの時期の青物、今年も楽しみにし、スケジュールを調整なんて事までしていたにも関わらず、スケジュールミスでベストなタイミングに入った6月上旬に見事出張が入る。(ちゃんとスケジュール管理しろや!って話)
それでも三浦に帰宅したタイミングに釣り場には足を運び、キャストを繰り返した。今年は例年に比べサイズも良くて、エースの出した90cmのワラサ?まで顔出し、ローカルアングラーの中でも話題となった。
遠方からわざわざ三浦まで足を運んで来てくれたpozidrivegarageのニコラスも、群の入りたてのグットタイミングで70アップを引き出し、翌週にはアピアアンバサダーに昇格し、ノリに乗った清宮君ことキヨミーも80アップをゲット
ベイトもカタクチをはじめ、小サバ、マイワシなどの比較的大きめなベイト。マヅメ時に何度か訪れる爆沸きナブラにあれよ、これよ。とルアーを通しても、
食わない。素通り。
とこの時期らしからぬパターンが続く。初期に出たニコラスもスウィングウォブラー125sで出すもテールフックがチョコっと口元に刺さっていた。
何かが噛み合わない。
そんな日を何度も何度も繰り返していくすうちに半ば諦めモードに入っていた僕であったが、遠方から訪れるアングラーとの出会いや、ローカルの方々の情報交換を経て、釣り場に立つ事ができた。
そして、この日も出張帰りの翌日。宿の仕込み前の朝マヅメ、キヨミーと釣り場に入る。
その後もコンスタントに魚を捕っていたキヨミーからは「水面から少しレンジ入れてゆっくりルアーを見せて見てください!ここ最近の反応みてると、カラーはクリア系が良いですね!」との事。
僕も数日間でフラットフラッターを使ってショートバイトは何度かあった。ゆっくり見せるのであれば、スキッドスライダー95sだなと、使いに使ったスキッドを結ぶ。
何度か射程圏内にボイルが発生するが、食わない。このタイミングでキヨミーは魚をヒットさせて、足下まで寄せてきてバレてしまった。ファイト中のリフト、ドラグ調整に入る間など、経験の厚みを感じた。
ボイルは広範囲に出ていたため、ボイル後も僕は投げ続けた。沖のシモリ帯を通過した直後だった。「ドンッ」と竿先が入りリーリングを止めるようなアタリ。すかさず大きく合わせてすぐさまリフトする。リフトして巻き上げ、リフトして巻き上げると重い引きの魚が浮いてくるのが分かった。水中をギラリとしながらゆっくりと浮いてきた魚、ランディングポイントまで誘導すると、キヨミーが魚を引き上げてくれた。
「おめでとうございます!!」
2人で硬く握手をした。
「長かった~~!!」この1本を獲るまでの時間が報われた瞬間だった。サイズこそそこまで大きくはなかったが、1本の価値は僕にとって大きかった。
それまで強張っていただろう顔にも(笑)やっと笑顔が溢れた。
ショートバイトで難しい状況の中で、良い喰い方をしてくれていた事はとても嬉しかったし、自分の中で答え合わせができた。
獲れた人も、そうじゃなかった人もいる。色々な気持ちが錯綜するこの時期。人それぞれ魚に対する価値観は違うけど、魚と仲間たちにリスペクトしつつ喜びを噛み締めたいと思った。
この後は、渓流にシフトしつつタイミングが合えばまだ狙える時期なので、フィールドに足を運ぼうと思う。
【タックル】
ロッド: APIA GRANDAGE ATLAS BLACKFIN 102HH
リール:SHIMANO ツインパワーsw4000xg
ライン: SUNLINE キャリアハイ6 1.7号
リーダー: SUNLINE カットインフロロカーボン30lb
ルアー:pozidrivegarage スキッドスライダー95s