通い続けること(2021.7.2)

釣行記
水温は高いままをキープ

春シーズンのわずかなタイミングで回遊する青物を僕は釣り上げる事ができなかった。魚はいるし、通うポイントでは仲間も良いサイズの魚をあげた。「何が違うのか?今年はこの立ち位置じゃないのか?レンジは?」釣れなさすぎて自問自答の渦に飲み込まれそうな6月だった。

12日目で心が折れてる

7月に入り、雨量によって濁りが出たエリアをデイでランガンしていた時だった。4箇所目のポイントで、遠投したメタルフラッターがフォール中何者かに咥えられたままラインブレイクされた。そして日没を迎えその日は終了。

ここで「何かいる!」と思っていなかったら次の日のドラマは無かった。

翌朝雨の滴る中、仲間とポイントに入る。暗いうちはフラットフラッターで広範囲にサーチしながらゆっくりとリトリーブを繰り返す。時折り良型のサバがゲストとして出てきてくれた。(写真ごめんなさい)

うっすらと夜が明ける。上潮が始まるタイミングで奴が飛び始めた。高まる心拍数、どこで出るか分からない魚。潮目のラインはちょっと遠め。投入するのはポジドライブガレージのカタクチジョニー125Sだ。この手のシンペンに加えシャローレンジを沈まずゆっくりと引けるのが特徴。標準フックは#5だが、中型以上の青物にはちと弱い。自分なりに考えて一番前と一番後ろに#4の2フックスタイルで設定し、沖の潮目にぶっ飛ばす。

ポジのルアーは、経験豊富な職人の手と、テスターの方々が各地で時間をかけて積み重ねた結果の賜物だ。

着水。良さそうな流れの中をゆっくりとシルエットを見せながら通す。青物狙いだと早くリーリングをしがちだが、まばらに群れているだろう相手に対してゆっくりと見せて食わせるのが目的。竿を水面と平行になる角度で保ち巻いてくる。10巻くらいした時だった、

「ガッツ!!」バリヒラが水面に刺さると共に思いっきりフッキングを入れる。きつめに締めていたドラグから糸が出される。もう一度フッキングを決めてゆっくりとドラグが出る程度に調整したら鬼ポンプ。左右に走る相手。再びラインを出される。左右に走られるとラインブレイクしそうな場所なので再び巻く。ゆっくりと海面に現れた影は「ギラン」と長く太く一昨年ぶりの魚だと確信。魚も最後の抵抗に左右に動くが、夢中で尾をつかみ、海面からずり上げた。

思わず空に向かい叫んだ

「取ったぞーー!取ったぞーー!」仲間からの祝福と共に自己記録87cmのサワラが横たわっていた。実は一昨年、この魚を何度も足元でバラしていた。気持ちがたかぶり、僕は磯にひざまずいた。

ボロボロに使い込んだジョニーはかんぬきにしっかりフックを付けて帰ってきてくれた。

こだわったルアー、こだわったシチュエーションで出せた魚だった。


だか、ドラマはここからだった。相変わらずボイルは点々と続き、今度は仲間が太いワラサを釣る。https://www.fimosw.com/u/Ryofishing/aujaxybkdbi9xu

そう、また違う群れが刺してきていた。ゆっくりとボイルする魚は大きそう。イワシに夢中になっている。こういう時は表層付近だと思うように口を使ってくれない事がある。ここで、表層よりレンジを下げるためにメタルフラッター30gを投入。

イワシを追うその群れの奥にメタルフラッターを入れる。カウント5秒。ここもゆっくりとルアーを見せながら巻く。メタルフラッターもフラットフラッターも早巻きで破綻させた動きよりも、ゆっくりと見せた方が平打ちアクションと波動が伝わりやすいと思う。保つのはレンジ。イワシの一枚下を通すの様に巻くと、、

普通のジグとは違い、キレッキレのジグザグフォールとフラッシングが武器のメタルフラッター。かなり飛ぶ

「ドンッ!」

竿先に感じた瞬間にフッキングする。バリヒラは深く大きく弓状に曲がる。ここからは主導権を譲らない様巻く「サワラすか!?」仲間からの声かけにも「多分違うっぽいす!」と伝え、リーリングを続ける。上がってきた魚には黄色いラインがはっきりと走っていた。魚をセットに合わせてずり上げる。

春シーズン待ちに待った魚だった

長かった。ここまで来るのに何日費やした事か?でもやっぱり通う事で出会える魚はいるんだ。そう痛感した1本だった。

ベイトをたらふく食べた71cmだった。自然と安堵の笑みが出る

フラットフラッター、カタクチジョニー、メタルフラッターとポジドライブガレージ飛びの3兄弟をローテーションしながら、何度かバイトを得るが時間の経過と共に群れは去っていき、もう1人の仲間が追加の太いワラサをゲットした。


最近ノリノリな仲間!やっぱり通う人は魚をとります!!

終わってみれば、夢のような全員安打の爆発だったが、この日を堺に同じようなフィーバーはなくなった。首都圏から1時間圏内の三浦半島のポテンシャルを改めて痛感する日だった。

これがあるから辞められないし、釣れなくてもやはり釣り場に自然と足を向けてしまうのだろう。諦めず、また一つの魚との出会いを求めて、仲間と共に明日もフィールドへ向かうだろう。

ポジドラのぶっ飛び3兄弟、本当に本当にありがとう。

【タックル】

ロッド: yamagablanks バリスティック hira107

リール:SHIMANO ツインパワーsw4000xg

ライン: SUNLINE キャリアハイ6 1.5号リーダー:SUNLINE カットインナイロン7号

ルアー:pozidrivegarage フラットフラッター95S、メタルフラッター30g、40g、カタクチジョニー125S

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