北の大地の短い春に誘われて2

遠征釣行

何も分からぬまま、2日目が終わった。初めてのフィールド、初めての湿原河川という特殊な環境に圧倒された。本流は日本海に注ぐ大河川の河口。故に潮位も関係してきそうだが、日本海の潮位変動の少なさも予想外だった。

中潮でこの変動差には驚いた

でも、上げの満タンから下げ始めが自分ができる時間の中でチャンスだろうと決め、3日目の釣り場を探す。遠征で陥りやすいのは釣れなくてあちこち歩き回る事。結果的に釣果に恵まれれば良いが、大体ポイントを絞った方が良いと自分なりに考えた。

関東の人は霞ヶ浦や牛久沼といえば分かるだろうか。マッディな色の河川にヨシ。ブラックバスが釣れそうな環境。そこにトラウト系の魚がいるイメージが湧かない。しかもヒグマの生息するエリア。背丈以上ある草むらと深い湿地を探索するのはかなり危険も伴う。車で比較的近づけるエリアで流入河川が注ぐポイントに的を絞って、ひたすら牧草地を歩いた。

河川沿いに出現する深い水路に何度行く手を阻まれたことか。
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そいつは突然きた

事前にGoogleマップでチェックしたいくつかの流入河川に辿り着いた時、他ではカフェオレの様な濁りだったのに対し、そのポイントは明らかに水色がよく、透明な紅茶の様な水色。これは期待できるかも?と、15cmくらいのウグイも水面の虫を食べている模様。

今回、流れの緩い河川でどうしても試したかったルアーがある。pozidrivegarageの「ジグザグベイト80S」だ。事前にネットで調べた情報だと、他社のファットなシンキングペンシルで食わせている写真を何度も見たからだった。得意のスラロームアクションに加え、レンジコントロール、マッディな水色でも充分存在感を発揮してくれた。これを対岸のボサにアップクロス気味に流して打っていきながら、流入部へ下からアップで打った。

ヨシ際をどんどん打っていき、ジグザグベイトを底まで沈めてゆっくりと流れにのせてくる。そして、河川流入部に差し掛かり、アップでキャスト。しっかりと沈めリーリング。竿には流入部からの流れを感じる。

ジグザグベイトが目視できる距離に近いてきたその瞬間、後方から60くらいの丸太の様な魚がチェイスしてきた!「くえっ!」水面直下に浮上するとともに魚も浮上する「イトウだ!!」そしてフッキングしそうな瞬間、何かを悟ったのか、Uターン。「うぉーーマジか」僕はその場で崩れ落ちた。

しばらく震えが止まらなかったし、心臓はバクバクしていた。3日目にして最大のチャンスだった。

惜しくも時間だけが過ぎていった

その後日没までやり、翌4日目も湿原河川を釣り歩いたが、魚からの反応は得ることができなかった。脳裏に焼きついた魚の残像を思い出しながら、僕のチャレンジは終わった。

短い北国の春。圧倒されそうな広大な大地を歩きまわった。

ドラマチックに魚との出会いがあるに越した事はなかったが、自分のこだわったタックルで釣り続け、1回だけ魚からの答え合わせがあった事。悔しいし、もうしばらくは牧草地を歩き回りたくないが、またこの地に戻って来ることだけを決め、帰路に着くのであった。

おわり

【タックル】

ロッド: APIA グランデージSTD 96ML

リール:シマノツインパワーsw4000xg

ライン: サンラインキャリアハイ6 170mPE1.5号

リーダー:クレハ シーガー7号

ルアー: ポジドライブガレージ 、ジグザグベイト80s、スキッドスライダー95s、

ZIGZAG Bait80S
ポジドライブガレージ第二弾ニュープロダクト"仮称フランクサッパ"改め"ジグザグベイト80S"最大の特徴はその名が表す通り"左右へのジグザグ軌道スイミングアクション"スローリトリーブ~ファーストリトリーブ+スロージャークと、状況に合わせたたリトリーブスピードやロッドワークによって蛇行ピッチを変化させる自在性を持つ。...
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